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AIへの指示は、
長く書くほど悪くなる

公開: 2026年8月30日 / 最終更新: 2026年8月30日 / 合同会社LSP「AIの育て方」

指示の出し方を調べると、だいたい「具体的に細かく書きましょう」と出てきます。 それで長く書くと、今度は途中の指定が守られなくなる。心当たりありませんか。 足りないのは長さではなく、分け方なんですよ。

AIへの指示は、どう出すのが正しいですか?

3つに分けて渡します。①毎回同じ前提 ②今回だけの依頼 ③出してほしい形。 混ぜて1本の長文にすると、どれが優先されるか決まりません。

指示の出し方を調べると「具体的に細かく」と出てきます。それ自体は間違っていません。 ただ、細かく書いた結果できあがるのが1本の長い塊だと、途中の指定が守られなくなります。

分けると何が変わるかというと、直す場所が決まります。 文体がずれたら③を直す。中身が薄かったら②に材料を足す。毎回同じ癖が出るなら①に1行足す。 混ざっていると、どこを直せばいいのか分かりません。

なぜ長く書くほど悪くなるのですか?

お願いの数が増えるほど、1つあたりの重みが下がるからです。 10個並べれば、後ろのほうは薄まります。

人に頼むときも同じですよね。「これとこれとこれ、あとこれもお願い」と言われたら、最後のほうは記憶に残りません。 長さの問題ではなく、数の問題です。

なので、長く書くこと自体は悪くありません。悪いのは、一度に頼む数が多いことです。 前提を200行書いても構いませんが、今回の依頼は1つにします。

前提・依頼・形には、それぞれ何を書きますか?

前提は毎回同じ。依頼は今回だけ。形は出力の見た目。この境目を守ると、使い回しが効きます。
【前提】(毎回同じ。1枚にしてコピーで貼る)
・パーソナルジムをやっています。5年目です。
・お客さんは30代〜40代の女性が中心です。
・カタカナの専門用語は使わない。
・「いかがでしたか」で締めない。

【依頼】(今回だけ。1つに絞る)
・下の問い合わせに返信の下書きを作ってください。
・材料:
  (実際に来た問い合わせの文面をそのまま貼る)
  (すでに試して駄目だった案があれば書く)
  (どういう返事なら送れるかの条件)

【形】
・300字前後。
・箇条書きは使わない。
・料金と所要時間は必ず入れる。

この形にすると、明日も使えます。【前提】と【形】は貼り直すだけで、【依頼】の中身だけ入れ替わる。 毎回ゼロから書かなくなった時点で、だいぶ楽になります。

一度に何個までお願いしていいですか?

1つです。 書かせることと、その出来を評価させることを同時に頼まないでください。

自分で書いたものを自分で採点させると、だいたい甘い点がつきます。 書かせる会話と、見せる会話を分けたほうがいい。同じAIでも、別の会話にするだけで指摘が変わります。

急がば回れで、分けたほうが速いです。1回で全部やらせようとして3回やり直すより、 2回に分けて1回ずつ通したほうが、結局早く終わります。

「丁寧に」「いい感じに」が効かないのは、なぜですか?

守られたかどうかを、自分で判定できない言葉だからです。 判定できない指示は、直っているかも分かりません。

判定できない言葉を、判定できる条件に置き換える

右側は、出てきた文章を見れば守られたか分かります。左側は分かりません。

自分が判定できない言葉は、書いても意味がないと思って削ってしまって大丈夫です。

指示が効いたかどうかは、どう確かめますか?

同じ用件をもう一度渡して、2回目でも同じように出るかを見ます。 1回だけでは、偶然と区別がつきません。

1回目でうまくいくと、そこで満足して次に進みたくなります。 でも2回目で同じ癖が出るなら、その指示は効いていません。たまたま当たっただけです。

面倒に見えますが、ここを1回やるだけで、後から「なんで戻ったんだろう」と悩む時間が消えます。

短く書けるようになった後の壁

指示を短くして、代わりに材料を渡す。この切り替えは、意味が分かれば今日からできます。

次に出てくるのが、自分の仕事で何が「材料」なのか分からないという壁です。 事実・すでに試して駄目だったこと・使える条件。この3つが材料だと言われても、自分の商売のどれがそれに当たるのかは、外から一般論では言えません。

ここを一度決めてしまえば毎回使い回せます。逆に、決めないまま書き続けると、短く書く練習だけが続きます。

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