ひな形は便利ですが、配っている側が「これで全部いけます」と言わないほうがいいと思っています。 実際には効かない場面があるからです。 ここでは、そのまま使える3つと、効かない場面の見分け方を一緒に置いておきます。
先に前提の話をします。ひな形だけを貼って使うと、誰にでも当てはまる無難な文章が返ってきます。 ひな形が決めるのは形で、中身を決めるのは前提と材料です。ここを逆にすると効きません。
前提の1枚(自分が何者か・誰に向けた仕事か・してほしくないこと・出力の形)を先に貼ってから、下のひな形を続けます。
下の問い合わせに、返信の下書きを作ってください。 【形】 ・300字前後 ・箇条書きは使わない ・料金と所要時間は必ず入れる ・その場で予約を迫らない 【材料】 <実際に来た問い合わせの文面をそのまま貼る> <前に似た件で送った返信があれば、それも貼る>
2つ目の材料が効きます。自分が過去に送った文章を1通渡すだけで、文体がぐっと自分寄りになります。 文体が自分のものにならないのは、たいてい見本を渡していないからです。
下の案内を、届け先ごとに書き分けてください。内容は変えないこと。 【出し先と条件】 ・LINE:150字以内。改行多め。絵文字なし ・Instagram:120字以内。最初の1行で用件が分かること ・店内の紙:200字前後。日付と時間を目立たせる 【元の文章】 <自分で書いた案内文を貼る>
「内容は変えないこと」を入れておくのが大事です。これがないと、勝手に良さそうな一文を足してきます。
下の走り書きを、次の3つに分けて整理してください。 ・決まったこと ・次回までに確認すること ・覚えておくこと 判断や提案は入れないでください。書いてあることだけを分けます。 【走り書き】 <そのまま貼る>
①は、そもそもひな形の話ではありません。「どっちがいいと思う?」を形で解決することはできません。 決めるのは自分で、AIに渡すのは判断材料を並べるところまでです。
②は一番多い落とし穴です。ひな形の【材料】の欄が空のまま使うと、当たり前の文章が出てきます。 形は整っているので、それっぽく見えてしまうのが厄介なところです。
③は、人が配っているひな形をそのまま使うと起きます。 書き手の商売と自分の商売が違えば、前提が合いません。3回使って直すと、自分の型になります。
3つ目を飛ばすと、毎回同じ直しをすることになります。ここだけは省かないでください。
長いひな形は、使うたびに読み返すのが面倒になって、そのうち使わなくなります。 効くのは、立派なひな形ではなく、毎回ちゃんと使われるひな形のほうです。
ひな形はそのまま使えます。効く場面では、これで十分です。
ここに書いたとおり、効かない場面もあります。そのとき必要なのはひな形を作り直す作業で、これは別物です。 元のひな形を少しいじって粘ってしまい、かえって時間を使う人が多いところです。
作り直すには、その仕事で何が判断の分かれ目になっているかを先に見つける必要があります。 ひな形は結果であって、先にあるのは判断の基準のほうです。
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