使いこなせないという相談を受けると、原因はだいたい3つのどれかです。 毎回ゼロから説明している。一番大変な仕事から始めている。自分で良し悪しを判定できない仕事に使っている。 どれも、才能ではなく順番の話なんですよ。
この3つは、どれも才能とは関係ありません。順番の話です。 そして厄介なことに、3つとも真面目な人ほど踏みやすいんですよ。
ちゃんと説明しようとするから毎回長文を書く。役に立てようとするから一番大変な仕事に使う。 自分にできない部分を助けてほしいから、自分が分からない分野に聞く。全部、動機は正しいです。
メモ帳に1枚作って、自分が何者か、誰に向けた仕事か、してほしくないこと、出してほしい形を書く。 新しい会話のたびに、それを貼ってから用件を書く。これだけです。
毎回書いていた説明が、コピーひとつになります。 ここで多くの人が脱落しているので、ここを越えるだけで景色が変わります。
「一番きつい仕事を楽にしたい」という気持ちは自然です。ただ、そこは最後に来ます。 最初に選ぶのは、小さくて、毎週出てきて、答え合わせができる仕事です。
向いている例:問い合わせ返信の下書き/自分が書いた文章の言い換え/面談メモの整理。 向いていない例:知らない分野の事実調べ、法律・税・契約の判断、健康に関わる判断。
ここは、うまくいかないというより危ないほうの話です。 知らないことを調べさせるのは、慣れてから、しかも裏を取れる範囲で。最初の1つには選びません。
逆に、自分が20年やってきた分野なら、返ってきたものの良し悪しは一目で分かります。 判定できる場所でだけ使う——これを守ると、事故が起きません。
3回書き直させていたものが1回で済むようになったら、上がっています。 そして減らなくなったところが、その仕事での上限です。そこから先は自分で最後の一手を入れたほうが速い。
この見切りがつくと、いつまでも設定をいじり続けることがなくなります。 完璧を目指さないことが、続けるコツです。
覚えるのは操作ではなく、ずれたときにどこを直すかという考え方のほうです。 操作は変わりますが、考え方は変わりません。だから一度つかむと、別のAIに変えても通用します。
使い方——便利な聞き方は、調べればいくらでも出てきます。 でも自分の仕事に合わせると必ずどこかでずれる。そのときにどこを直せば直るのかが分かるかどうかで、 道具になるか、使わなくなるかが決まります。
手順に沿って試す。ここまでは、この記事を読みながらできます。
多くの人が止まるのは、手順を自分の仕事に当てはめる段です。 例に出てくる「議事録を要約する」「メールの下書きを作る」が自分の商売に無い場合、そこから先は自分で翻訳しなければなりません。 使いこなせないと感じている人の多くは、才能でも手順でもなく、この翻訳で止まっています。
翻訳には、あなたが毎日何に時間を使っているかを一度棚卸しする必要があります。記事の側からは見えない部分です。
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