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昨日まで良かったAIの精度が、
急に落ちたときに見るところ

公開: 2026年8月30日 / 最終更新: 2026年8月30日 / 合同会社LSP「AIの育て方」

先週まで気持ちよく使えていたのに、今週は当たり前のことしか言わなくなった。 このとき真っ先に疑われるのはモデルの変更ですが、実際に多いのはもっと手前の話です。 まず、会話を新しく開き直してみてください。それで戻るなら、原因はモデルではありません。

急に精度が落ちたときは、何から見ますか?

会話を新しく開き直して、同じことを聞き直します。 これで戻るなら、原因はモデルではなく、会話が長くなっていたことです。

「精度が落ちた」と感じたとき、最初に疑われるのはたいていモデルの変更です。 でも実際に手を動かして確かめると、8割はもっと手前で終わります。会話を開き直すだけで戻る。

順番だけ決めておきます。会話 → 前提 → 前提の中の矛盾 → 仕事の難度。この順に見ると早いです。

なぜ会話が長くなると落ちるのですか?

一度に見られる分量に限りがあり、後から書いたものが増えるほど、最初の前提が押し出されるからです。

さらに厄介なのが、途中の脱線も材料として扱われることです。 30往復もすると、その中には試して駄目だった案や、雑談や、言い間違いも入っています。 それを全部ふまえた答えになるので、だんだんぼやけていきます。

サインは3つ。指定した文体が急に戻る/当たり前の一般論が混ざる/外したはずの選択肢がまた出てくる。 どれかが出たら、粘らずに切ります。

前提は貼ったのに落ちている場合は、どこを見ますか?

前提の中で、指示が食い違っていないかを見ます。 使いながら足していくと、両立しない行が同居することがあります。

ありがちな、前提の中の矛盾

どれも単体では正しいので、足したときには気づきません。

矛盾した2行があると、そのときどきでどちらかが勝つので、答えが安定しなくなります。 これが「昨日は良かったのに」の正体だったことが何度もあります。

直し方は簡単で、1枚を頭から読み直して、どちらを優先するかを決めて1行にまとめるだけです。 「短く。ただし料金と日付は必ず残す」のように、優先順位まで書いてしまいます。

モデルが変わったせいかどうかは、どう確かめますか?

いつも同じ1問を投げて、前と比べます。 印象ではなく、同じ条件で見ないと分かりません。

おすすめは、自分の仕事から「定点の1問」を作っておくことです。 実際にあった問い合わせを1件そのまま保存しておいて、それに返信を書かせる。それだけ。

毎回まったく同じ入力なので、返ってきたものを見れば違いが分かります。 これを持っていないと、落ちた気がする、という感覚だけで設定をいじり始めることになります。 たいていそれで、もっと悪くなります。

定点の1問の作り方

  1. 実際にあった依頼・問い合わせを1件、そのままメモに保存する
  2. 前提の1枚と、その1件だけを新しい会話に貼る
  3. 返ってきた文章もメモに保存して、日付を書いておく
  4. おかしいと感じた日に、同じものを投げて並べて見る

2分で終わります。これがあるだけで、原因の切り分けが推測から確認に変わります。

仕事のほうが変わっている場合もありますか?

あります。渡している仕事が、いつのまにか難しくなっていることがあります。

最初は「問い合わせの返信を書く」だったのが、いつのまにか 「返信を書きつつ、断り方も考えて、次の提案も入れる」になっている。 これは精度が落ちたのではなく、頼んでいる中身が3つに増えています。

自分の頼み方は、少しずつ育ちます。うまくいくと、つい足してしまう。 落ちたと感じたら、最初に成功したときの頼み方と、今の頼み方を並べてみると分かります。

落ちる前に、そもそも防ぐには?

1つの会話を使い回さず、仕事の区切りで新しくします。 切る前に要約を作らせて、次に持っていきます。

「ここまでの前提と決まったことを10行でまとめて」と言わせて、その10行を新しい会話の頭に貼る。 全部の履歴は要りません。決まったことだけを持っていきます。

これを習慣にすると、落ちる前に切れるようになります。 長い1本の会話を守ろうとするより、短い会話を継いでいくほうが、結果的に安定します。

一度直すのと、落ちなくするのは別の話です

会話を新しくする、前提を貼り直す。落ちたときの応急処置は、ここに書いたとおりにやれば自分でできます。

困るのは、これが毎週のように起きる場合です。そのたびに貼り直していると、直している時間のほうが長くなります。 繰り返し起きるなら、原因は使い方ではなく、前提の置き場所と渡し方——つまり設定の側にあります。

どこに置けば落ちなくなるかは、その人が何の仕事でAIを使っているかによって変わります。ここは記事では決められない部分です。

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